今、こうして自分が生まれているということは、亡き人、つまりご先祖があってのことです。自分をこれまでに育ててくれた父母や、祖父母に対して、感謝の気持ちを表し、感謝の誠をささげ、亡き人を偲ぶという行いが法事です。
法事には、七日忌・満中陰・百カ日(卒哭忌)・年忌・祥月命日・月忌などがありますが、年忌法要には、1周忌(1年目の祥月命日)以下二年目を3回忌、六年目を7回忌、12年目を13回忌、16年目を17回忌、22年目を23回忌、26年目を27回忌、32年目を33回忌と、3と7の付く年に行われます。3と7の年に行うのは、3とか7とかいう数が、その数でしか割り切れない、いわゆる「素数」として、昔から重んぜられた為で、そういう稀有なときに行うことに意味があります。
法事は亡くなった人に対して、つとめてあげるものではなく、生きている私たちが、つとめさせていただくものであります。
また、古い年忌を行うことは、それだけ、一家が継続して繁栄してきているという証拠であり、遠く祖先追慕の思いを新たにして、子々孫々集まって、感謝の誠を表せることは、実にすばらしい事ではないでしょうか。